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研修レポート

2020年9月6日
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短時間研修の難しさ 「何を捨てるか」

秋は研修シーズンですが、今年はコロナ禍のため
集合研修(対面型研修)は開催が減少。
開催しても、研修時間は短くなっています。一方で、オンライン研修は増加。
受講者にとって「オンラインで7時間」は、受講者の疲労度が高くなるため、
オンライン研修の時間も短くなっています。

研修時間を短く、例えば「7時間で進行していた内容を4時間で進める」という場合
「何を捨てて、何を残すか」という点を明確にする必要があります。
「何を捨てて(削って)4時間にするか」、内容の選択です。

研修を提供する側が考える「捨ててもいい内容」と
研修を依頼した側が考える「捨ててもいい内容」は、ズレることもあり
ご担当の方との打合せは必須です。
このズレを解消せずに研修本番になってしまうと
最悪の場合「意味のない研修」、つまり「ムダな時間」
となってしまうこともあり、これは絶対に避けたい状況です。
研修時間変更がある場合は、目的と内容の再確認をおススメします。

また「短時間で完結しなくてはいけない」という点から
「講師の技量がわかるのは、短時間研修」という考え方もあります。
ある程度の時間が確保されていれば、最初の失敗を挽回するための
調整時間も確保できます。
しかし短時間研修の場合、失敗して挽回できる時間が少ないため
“一発勝負”の状況になってしまうのが現実です。

スムーズな短時間研修の進行のために
研修内容やテキストを吟味し、細心の注意を払ったとしても、
想定外が起きるのが研修。
特に初回の研修では何が起きるかわかりません。
想定外のことが起きた時、早い段階で軌道修正できる講師が
技量の高い講師です。

具体的には「予想よりも内容が多過ぎた」場合
研修中に「どこを捨てるか」を考えながら進められる。
「内容が少なすぎた」場合は
「追加の内容として、何を入れるか」を考えながら進められる。
短時間研修はタイムマネジメント力も求められ、ミスも許されない。
講師にとっては緊張度が高くなることもあります。

内容面について、短時間では伝えられることが限られるため
内容を深く掘り下げることは難しくなります。
「深く理解したいならば、ある程度の時間は必須」
残念ながら、これは事実なので
現状としてはすっきりしないかもしれません。

許されるのであれば
今は「状況が落ち着いた時に腰を据えて学ぶための準備期間」と捉える。
現在の最優先事項は、自分の心と体を労わること
と、個人的には思っています。

短時間でも提供できることはあります。
出来ることをしっかりと考えて進めていきたいです。