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研修レポート

2020年9月22日
カテゴリー:

「やっぱり直接話したい」

2020年の研修のスタイルは、オンラインが急速に広がりましたが
この秋から少しずつ集合研修が戻ってきています。想定外の展開です。
9月の集合研修の受講者のアンケートを見ると、「やっぱり集合研修の方が良い」という感想が増えています。

なぜ「集合研修の方が良い」という意見が多数出るのか。
受講者の立場で考えてみます。
主な理由として
・直接話した方が、情報がたくさん入る
・オンラインの画面で話すことに慣れていないため、画面上のコミュニケーションは疲れる
オンラインで会話することに慣れれば、疲れの問題は解消に近づきます。
しかし、情報量の問題解決はまだ課題があります。

ここで情報、情報量の視点で整理します。
オンライン研修での情報量の問題は2つあります。

1.オンライン研修の場合、集合研修よりも細かいタイムラグが多く発生する。
このタイムラグが積もり積もると「時間がなくなり、研修内容の最後まで到達しなかった」ということが起こります。
例えば、「5章までの予定が4章までしかいかなかった」ということが起こるということです。

2.グループワークが途中終了となり、発表できない受講者が出ることがある
 (短時間研修で、受講者が大人数40名以上の場合)
オンラインでグループワークを進めている時、
講師は全てのグループの状況を一度に確認することは出来ず、状況がわかりません。
結果、時間で区切ることになり、グループワークが中途半端のまま終了ということも起こります。
グループで発表できない人がいると、発表した人の意見の情報のみとなり、
全体として情報量は少なくなります。

そして、オンラインではコミュニケーションの難しさもあります。
集合研修でグループワークを進めていると、
「初対面だけど直接話しているうちに、深い話になっていた」ということが多々あります。
しかし、オンラインかつ初対面だと、受講者は遠慮がちになり、
「なかなか本音は話せない」となってしまう。
本音が話せないと、深い話にはなりにくい。
結果、情報の質にも影響します。
やはり、人と会って話すと多くの情報そして、学びがあることを痛感します。

以上、オンラインの悪い点を列挙する内容になってしまいましたが
今後は状況に合わせて、集合研修かオンライン研修か選択していけば良いと思います。
オンラインには最大のメリットである「安全・安心」があり
まだまだ多くの可能性があります。
集合研修と同じクオリティーを出すための方法を、これからも探していきます。

「人と会って話せることは貴いこと」は、今回のコロナ禍を通して改めて再確認出来ました。
寒くなると、これまで以上に気は抜けませんが
人間の適応力を信じて、出来ることはしっかりと進めていきたいです。