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研修レポート

2024年3月18日
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その4 特別支援学校の先生の様子

前回まで、私が特別支援学校で教えることになったいきさつをお伝えしました。
ここで、今問題になっている、「公立学校の先生の働き方状況」
私が実際に勤務している特別支援学校の先生方について、私の見解をお伝えします。

昨年末(2023年末)もニュースになっていましたが、学校の先生の休職数は増えています。
この休職者数の増加の原因に、「誠実で生徒思いの先生方の善意に甘え続けた結果、頑張り続けた先生が疲れ切ってしまった」。
これがあると、私は考えています。
「生徒のために真摯にがんばり続けている」先生がとても多い。
もちろん、全ての先生がまじめでなはくて・・・例外もいらっしゃるでしょう。
ただ、真摯に頑張り続けている先生の比率は、とても高いと実感しています。

そもそも、まじめで思いやりのある人が、教育を志すことが多い。
今のこの日本の公立学校は、志の高いまじめで思いやりのある先生方の善意でなんとか成り立っています。
しかし、頑張っても報われない状況が続けば、心身共に疲弊し休職、というのは人間ならば仕方のないことです。
疲れ切った状態ではがんばれない。

モンスターペアレンツの話も出ます。
常識では考えられない事を言う保護者は、存在します。
一方で「学校にあれこれ言ってしまう保護者の気持ち」を、私は理解できます。
一般的に、クレームを色々言う人の心の中は、不安な気持ちを抱えています。
先行き不透明で不安要素しかないこの日本で、どうすれば自分の子どもが健やかに育つのか。
親として何をすべきか。特に一人目の時は、不安しかありません。
不安が大きくなれば、大人でも感情的になる。
結果、理不尽なことを言ってしまう。
私も長男の時は不安しかありませんでした。
何事も初めての事は、不安なものです。

では、この状況を改善するためには、どうすれば良いのか。
それは「改善すべきことを一つずつ、現場のみんなで実行していく」。
やはりここからだと思います。そして、情報共有も徹底する。

保護者が出来る事は、子どもについて知らせた方が良いと思うことを先生に伝えておく。
必要なコミュニケーションは積極的にとっていく。
そして、先生を尊重する。
親が先生を尊重すれば、子どもも尊重します。

業務改善については、「昨年よりほんの少し、2%だけど職場環境は改善している」という実感があると、人は前に進むことができます。
関係者全員で、変えた方が良いことは変えていく。
少しずつ改善していく。
改善の歩みを止めない。継続する。

現場の先生方は優秀な方が多いので
業務改革は現場主導で進めた方が良い結果につながると思います。
(現場を知らない人が、口出ししない!)